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電話対応の吃音改善体験談(30歳~39歳)(P.6) 電話での安定した話し方、他


携帯電話での通話と、事務所での電話応対での心理は大きく異なります。携帯電話では相手が誰かが呼び出しの時に判る、個人的に知っている場合が多いことなど、周囲に気兼ねなく気楽に話せます。しかし会社での電話応対は社名、名前を名のるなど、会社を代表する正しい話し方が要求されます。周囲に人がいて自分の話す声が事務所に響く、聞かれているなどの環境も緊張感を高めます。どもることが繰り返されますと更に言いにくくなるものです。

日常会話で安定した発語感覚の素地を養うことが改善の道です。


  

「レッスンを受ける以前は、電話応対でどもりながら言っていたのが、自然に言うことができます。」
Yさん(広島県在住 37歳 市役所勤務 男性)
「レッスンで学んだ内容を職場の電話応対でひたすら実践していきます。」
Hさん(佐賀県在住 36歳 会社員  男性)
「ステージでマイクを持って会社のPRをすることができました。」
Iさん(兵庫県在住 36歳 会社員 主婦)


 レッスンを受ける以前は、電話応対でどもりながら言っていたのが、自然に言うことができます。

Yさん(広島県在住 37歳 市役所勤務 男性)

私のどもりは幼少期からで、小学生の頃には顕著に詰まっていました。私のどもりも他の皆さんの体験談にあるように、言葉の出はじめでどもり、ツーテンポくらい遅れます。焦れば焦るほどどもりがひどく、聞き手にはとても聞きづらいもので自分でも嫌悪感を覚えました。

ですから学生の頃は日常の授業での朗読、論文大会など人前で話すことにすごく抵抗がありました。そのような場面で失敗すると、次の機会でまた同じ失敗をするのではないか、などと悩んでしまい同じ失敗を繰り返す・・・。そして自己嫌悪になり、どうして自分だけがこんなことで悩まなければいけないのか、と思いました。時には、正直もう生きていくのも嫌になったこともあります。

しかし、吃音について少し意識が変わったのは高校生の時でした。自分だけの悩みと思っていた吃音を持つ人がクラスメイトにいたことでした。しかし彼の場合、私と違ったのは吃音を持っていることを恥じることなく、聞き手に笑われても、積極的に人前で話していました。それは自分にとってすごく励みになりました。

大学に進み、就職活動の時には避けては通ることのできない面接に悩まされました。健常者は面接のとき何を聞かれるかがポイントですが、私の場合、まずは大学名、名前をどもらずに言えるかどうかがポイントでした。面接で自分の名前が言えないなんて致命的ですから。

それでもなんとか就職という関門を突破したものの、社会人になると環境の変化のせいか、どもりがひどくなりました。仕事柄、電話応対や人前で話すことが多く、会議の進行、説明などでは苦手な単語を無理やり言い換えるので、何を伝えようとしているのか相手に伝わらない。日常的な電話応対では、言い換えのできない職場名、名前がきちんと言えないし、相手に不快な思いをさせ、自分自身塞(ふさ)ぎこんで悩みました。

それでも会議などの説明については少しでもどもりを軽減するために、読み原稿を作って対処するなどの工夫をしていました。

そんな中、インターネットで「どもり」について内科的治療などないか調べていたところ、「さわやかカウンセリング」のことを知りました。他にもいろいろな紹介サイトがありましたが、江田先生自身のどもりの体験やその考え方について自分も頷(うなづ)けるところがたくさんあり、共感させられました。

どもりについて人に相談したことはありませんでしたから、最初は躊躇(ちゅうちょ)しましたが、勇気を出して相談したところ、気が晴れました。

私の場合、特に「ヤ行」「タ行」が出にくい状況で、どもりへの緊張感からさらにどもりを発生させ、ひどい時はすべてにおいて、どもっていました。江田先生のレッスンを受け、単語と単語を伸ばし繋げる感覚、そして出だしに「えー」とか日常会話するうえで不自然のない接続詞的なものをつけることにより、流れがスムーズになることも学びました。

レッスンを受ける以前は、毎日の電話応対で職場名、名前を毎回どもりながら言っていたのが、レッスンにより会話での余裕が出てきたのか、自然に言うことができます。これは吃音改善のレッスンの成果だと思っています。

また、毎回のレッスンで電話応対や接客のフレーズを繰り返し読み返していますから、仕事などで自然とそのフレーズを口に出すことができ、周囲から「あなたの接客丁寧よね」と褒められたこともあります。レッスンの表現がそのまま仕事に活かされているのが嬉しいです。

現在も日常でどもりながらではありますが、レッスンで学んだことを思い出しながら日常生活を過ごし、毎月一度のレッスンで言葉の「繋げ感覚」を直し、話し方を調節する時としています。

今後は人前での挨拶やスピーチに更に自信が持てるよう、レッスンを通して学んでいこうと思います。

※ ひ と こ と :
Kさんは約3年間にわたりレッスンを続けておられます。「どうしたらどもらなくなるか」ではなく「どのような発語感覚を育てていくか」に心を留めて、レッスンで得た発語感覚を職場、私生活で活かしていただきたいです。



 レッスンで学んだ内容を職場の電話応対でひたすら実践していきます。

Hさん(佐賀県在住 36歳 会社員  男性)

私は幼稚園に通う頃から吃音があり、たまに発語しにくい言葉があったことを記憶しています。小学校では授業中、順番に教科書を朗読しなければならないときでは、文章の初めの言葉が言いにくくて上手く朗読できず、先生にきちんと読めるよう練習してくるようにと言われたこともありました。そのため朗読のある授業では常に緊張状態で、順番が回ってこないようにとずっと気をもんでいました。

中学生になって、授業中に朗読や発表で当てられることが嫌で、学校へ行きたくないと思うようになりました。さらに、高校、大学では人前で話す場面があると、できるだけ避けてきました。

しかし、社会人になって電話の対応をはじめ、業績報告や改善提案など、プレゼンテーションを行う機会が非常に多くなりました。仕事では人前で話すことを避けることはできないので、吃音は直らないものだとあきらめつつ、どもりながらも何とかこなしていました。

ところが、30代半ばになると会社ではそれなりの役職に就くようになり、部下を持つようになりました。部下に対して仕事の内容を伝え指示を出したり、時には指導する立場になり、ことばでわかりやすく伝えることが必要と感じるようになりました。

職場では毎朝、始業前に朝礼を行っていますが、そこでは部下に対し当日の業務の内容、伝達事項を連絡したり、上司への実績報告も行います。

このように自分が人前で話さなければならない場面が多々あり、吃音を少しでも改善したいと強く思うようになって、インタ―ネットで調べたところ、江田先生の「さわやかカウンセリング」を見つけました。

カウンセリングでは安定した発語感覚を身につけることを常に言われました。私は「か」や「た」行の言葉が発語しにくいのですが、出だしの言葉を伸ばすよう何度も指導されました。始めてから2、3回目のレッスンまでは安定した感覚を感じることはできませんでしたが、5~6回目ぐらいから手応えを感じ始めました。

また、毎日5分間、本を朗読するよう勧められ、時間をみつけて実践しています。レッスンを始めた当初に比べて、朗読や日常会話がなんとなくですが楽に発語できるようになってきたように感じます。

最近、会社ではいろいろな場面で人前で話したり、文章を朗読して説明する機会が増えてきました。時には詰まることがありますが、レッスンで習った、“伸ばす・つなげる”を常に意識しています。

まだまだ、江田先生の言われる安定した発語感覚を完全に身に付けたとは言えませんが、日々の生活で話すことに神経質になることなく、職場での電話応対など、レッスンで学んだ内容をでひたすら実践していきます。

※ ひ と こ と :
さわやかカウンセリングのレッスンの目的は、レッスンで上手に話すことではなく、レッスンでの安定した発語感覚を自分の話し方に採り入れ、学校、職場、家庭で反映させていくことです。
Hさんがいろいろな話す場面に接しておられることはとても良いことだと思います。



 ステージでマイクを持って会社のPRをすることができました。

Iさん(兵庫県在住 36歳 会社員 主婦)

  

■小学生の頃から学生時代にかけての私の吃音
私は小学生から高校生の頃、ことばが引っかかることには大変悩まされた時期でした。授業中、答えがわかっていても言いにくい言葉からはじまる答えの場合は、わからないふりをしたこともありました。情けない思いでいっぱいでした。

国語授業の本読みでは、どうしても発語できないとき、その単語を抜かして読みすすめたこともありました。クラスメートに変な子だなと思われたはずです。また、卒業式の練習で順番に言葉を言う場面で、硬直して言えなくて、みんなに迷惑をかけたこともありました。

高校時代は多感な思春期真っ只中でした。体育の授業で号令をかける場面では、声が出なくて、声が出るまでみんなに待ってもらったこともありました。顔が真っ赤になりました。あまりのショックでその日は泣きました。

決まった言葉を発するだけなのですが、この決まった言葉が自分にとって言いにくい言葉の場合、それはそれは恐怖なことでした。どもったことより、周りのクラスメートにどう思われてるのかな、ということが思春期の私には胸にささる思いで、そんな時は”私なんか消え去ってしまえばいい”、と思っていました。

そのころ、書店に行き、色々な吃音に関する専門書を読んだりしました。自分と同じ思いをしている人は沢山いて、吃音は直らないことも知りました。

大学生時代は発表する場面もあまりなく、そんな苦痛からは解放されましたが、4回生になると就職活動で「面接」という難関が待っておりました。自分の名前が言いにくいので、自己紹介からつまずいて失敗したこともありました。

■レッスンを通して学んだこと
私の仕事は事務職ですので、電話対応が当然あります。これが現在私の一番の課題です。
社内では「社名」と「自分の名前」を言って電話をとることになっているのですが、「社名」も「自分の名前」も私にとって発語しにくい言葉ですので、どうしても硬直してしまってうまくとることができません。また周りの社員に聞かれているというプレッシャーも感じます。

江田先生は、実際その場面を想定したレッスンをしてくださり、レッスンを重ねるにしたがって少しづつですが、楽になってきました。

「つまる感覚を持ちながら、緊張した場面でありながら、それでも、調整しながら話していくんですよ。」とアドバイスをいただき、なるほどな!と思いました。

また、「吃音意識があっても、コントロール(調整)が優位にたつとスムーズに話せます。どもらないように、どもらないように、とばかり気にかけて話すのは”レベルが低い”、ということなんです。コントロール(調整)が優位にたてば、吃音意識があっても、緊張場面でも話せるのです」という大変ありがたいご指導をいただいたことがありました。

私はこの「レベルが低い」と「優位に」という言葉をしっかり記憶しました。またここで、なるほどな!と思いました。

レッスンでの先生のアドバイスは私にとってとても大切な言葉です。毎回レッスンでありがたく聞かせていただき、自分の胸にきざむことにより、今まで持っていた吃音に対する考えが変わってきました。

そのほか、レッスンでは言葉の最初に「えー」をつけてみて、とか、いきなり最初の言葉を発するのではなく、一連の続きのような感じで言ってみてとか。また、どもりそうだな、と思っても調整してゆっくり話していくようにしてとか、そういった具体的なご指導は日常で話す場面で大変役に立っています。

さわやかカウンセリング」をネットで検索し、縁あり、このレッスンに出会いましたが、私はこのようなレッスンをずっと以前から探していました。個人個人に合った方法でしていただけるのは本当にありがたいです。

私が一番つらかった高校時代にこのレッスンに出会っていれば、私の人生かわっていたかもしれない、とまで思います。

■野外イベントのステージでマイクを持っての会社PRの経験
先日レッスンの成果を発揮する機会がありました。それは屋外イベントで会社PRをすることでした。レッスンでは事前に用意した原稿を読む練習をしていただき、話すスピード、表情、ジェスチャーなどの具体的な指導をいただきました。

ステージでマイクをとっての本番。緊張していて、時々どもりそうなのに、それでも、ゆっくりとはっきり話せる自分にびっくりしました。緊張の只中でしたが、早口になりかけたら、ゆっくり話そう、といった感じで頭の中でコントロールできていました。これって、先生がおっしゃられていた「コントロール(調整)が優位に」ということなのかな・・・と、自分の経験として感じとれました。職場の上司、同僚から、「とても良かった」との、お褒めのことばをいただきました。

このことを通して、先生のおっしゃるとおり、イベントや講演会など、大勢の前でスピーチをする場合、事前に原稿をつくることは大変有効だと感じました。

■将来に向けて
先生は「吃音意識」を否定しないでください、と言われます。しかしこれがなかなか難しく、私はアラフォーおばさんのくせに、まだ否定してしまいます。

20代の頃ですが吃音は悪いことばかりではないかもしれない、と思ったことがありました。確かに吃音は欠点ですが、この欠点のおかげで気づかされたことがたくさんありました。

私は学生のころ、この欠点があるがゆえにハングリー精神が生まれ、何か他に頑張れることはないか、と思い、(勉強は苦手ではなかったので)勉学に励んだ時期もあり、自分で言うのは大変恐縮ですが、良い成績を残したこともありました。頑張ることが美学だと考えていた時期でした。

しかし現在30代になり、少し考え方が変わりました。子供が与えられると、子供に安定した話し方をしてもらいたいとか、職場で後輩もでき、指導する立場にもなりつつありますので、まず自分を見つめなおし、落ち着いた電話応対の手本でありたい、話し方も年齢相応に落ち着いた感じになりたい、などと思うようになりました。

まだまだ私にはこの先、仕事や子供の学校行事PTAなど、話す機会は多くあり、やらなければならないことが沢山あります。レッスンを通して「これは安定するな」という経験をしていき、身につけていきたいです。

※ ひ と こ と :
レッスンでイメージトレーニングをして連日ステージに上がり、会社を代表して見事大役を果たしたということは、話す大きな自信をつけられたことと思います。



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